声明の心得

【個々の楽器がそれぞれ十分に鳴っているのが全体にとってベストとは限らない。鈴木秀美】

お勤めの作法を「声明(しょうみょう)」と言います。もとはインドで一切智の一つである文法学を指していましたが、日本ではおもに儀式の作法やお勤めの行い方を言います。

この声明を京都で習っていたころ、先生が声明のまずい条件は「声がいいこと」と「声が大きいこと」の2つだと教えて下さいました。

声のいいことと大きいことは、声を出してお勤めする声明には有利なことだと思いがちなのですが、声明はみんなと合わせて「一つになって聞こえる」ことが最も大事であり、集団の中で悪目立ちする声の出し方は一番ダメだと教えて下さいました。

今日、8月22日の朝日新聞「折々のことば」にとりあげられていた言葉から、その心得を思い出し、自分のことを省みました。