念仏者
浄土真宗の教えに教えられて生きる人を「念仏者」といいます。念仏者は文字通り仏を念じ、憶う人です。ですから具体的には仏の教えを自分のこととして自覚し、生活の中で証明し、縁ある人々に伝達する人が「念仏者」です。
我々は日頃何かを決めるとき、自分が自分に相談して物事を決めています。他者に相談したとしても、最終的には自分が判断して、まかせるならまかせようと決めています。ですから誰でも例外なく、意識するしないにかかわらず、自分の判断を絶対としています。しかしその判断する自分はほんとうに正しい判断をしているのでしょうか。絶対的に間違いない自分なのでしょうか。もしそうだとしたら、自分の思いが通じないとして他者と対立することなどないはずです。
そのように自分自身を深く洞察することから、日頃の自分を信用せず、真実に順おうとする生き方が出てきました。それが親鸞聖人をはじめとする多くの「念仏者」です。