長崎平和の鐘と住職法話

本日8月9日11時2分、長崎平和の鐘を皆と撞きました。それに先立ち、本堂で住職が鐘をつくにあたっての所感をお話しました。

6日の広島平和式典で今年も広島の松井市長が平和宣言を出しました。やはりロシアの核兵器使用への言及が取り上げられていました。平和宣言ではそれを批判する形でトルストイの格言である「他人の不幸の上に自分の幸福を築いてはならない。他人の幸福の中にこそ、自分の幸福もあるのだ」が引かれ、とても印象に残りました。

またその格言から、すぐさま仏教の目標である「自利利他円満」という言葉が想起されました。

全く例外なくいつのどこの誰もが幸福になろうと生きています。しかしその幸福の在り方が間違っているのが世間です。誰かの不幸の上に築かれてしまうゆがみがあり、それを許してしまうのが私たちの大きな問題です。

だからこそトルストイが語ったような、仏教でいうところの「自利利他円満」という真実の幸福観を確保することが、仏教の大切な視点としてあることをお伝えしました。