「永代祠堂をあげる」とは

亡き人をおもう仏事として、上宮寺では永代祠堂法会(えいだいしどうほうえ)を勤めています。これは「永代経」とも「永代供養」とも呼ばれるお勤めで、お寺が皆さんの縁ある方のご法事をすることです。

Q、「祠堂法会」とはなんですか

ご法事は本来は亡き人に縁深い皆さんが執り行うものです。三回忌とか七回忌といったお年忌がそうです。それに対してお寺に依頼して定期的にお寺で勤めてもらう法事が祠堂法会です。

Q、どのような意味があるのですか

第一に亡き人のお勤めを丁寧に懇ろに勤めたいという願いです。家庭での法事はそれできちんと行うわけですが、それ以上にお寺でも行ってもらいたいという思いから勤められます。
第二は自分たちの代わりに勤めてほしいという願いです。子どもがいないといった後継ぎ不在により、先祖やお墓を守りお給仕する人がいなくなることがあるかもしれません。そのような場合にお寺におまかせするのが永代祠堂です。

Q,いつ勤まるのですか

上宮寺では春と秋の年二回、お彼岸の時分に勤めています。初回は初祠堂(はつしどう)を勤め、2回目以降は総祠堂(そうしどう)のご案内を毎回さしあげます。

Q,いつごろ祠堂をあげたらいいのですか

時期は決まっていません。早い方は満中陰(三十五日)が終わってからで、一周忌や三回忌などの区切りにあげる方が多いように思われます。
後継者不在により、お内仏(お仏壇)やお墓を片付ける場合は、それに合わせて祠堂をあげられたらよいでしょう。

Q,どのようにして祠堂をあげるのですか

祠堂懇志をあげてもらいます。個人であれば「釋○○」といった亡き人のご法名がお寺の法名軸に記されます(「□□院」と院号がついている方もあります)。
個人ではなく「○○家先祖代代」といったあげかたもできます。

Q,祠堂懇志はおいくらですか

お志なので定価はありません。無理をなさらず精いっぱいです。直接お尋ねになれば目安をお教えします。また上宮寺本堂には直近にあげられた方々の祠堂披露が貼り出してあります。

亡き人をおもうことができるのは人間だけです。祠堂法会はその形の一つです。